冬やエアコンの使用が増える季節、肌の乾燥や喉の痛み、静電気に悩まされていませんか?
そんな時に活躍するのが「加湿器」ですが、種類が多く、どれを選べば良いか迷う人も多いでしょう。
実際、家電量販店のスタッフによると、加湿器を買った後に「掃除が面倒で使わなくなった」「音がうるさくて寝室では無理だった」などの失敗談が非常に多いそうです。
この記事では、そんな“後悔しない加湿器選び”のために知っておくべき以下の3つの重要ポイント
・加湿方式
・メンテナンス性
・静音性
の3つについて、初心者にもわかりやすく解説します。
ポイント①:加湿方式を理解する
加湿器の性能や特徴は、採用されている「加湿方式」によって大きく異なります。
まずは代表的な4つの方式を押さえておきましょう。
1. スチーム式(加熱式)
タンクの水をヒーターで沸騰させ、蒸気を噴出するタイプ。 加湿力が非常に高く、短時間で部屋を潤せるのが魅力。
熱で雑菌を除去するため衛生的ですが、電気代が高くなりやすく、吹き出し口が熱くなる点には注意が必要です。
小さなお子様やペットがいる家庭では設置場所を考慮しましょう。
2. 超音波式
水を超音波で振動させてミスト状にし、冷たい霧を放出するタイプ。
運転音が静かで省エネですが、タンクの水が汚れていると雑菌を空気中に拡散する可能性があります。そのため、こまめな掃除が欠かせません。
3. 気化式
フィルターに水を染み込ませ、ファンの風で気化させるタイプ。電気代が安く安全性も高いですが、加湿スピードはゆっくりです。
清潔さを保つためには、フィルターの定期的な交換が必要になります。
4. ハイブリッド式(加熱+気化)
「スチーム式」と「気化式」の良いところを組み合わせたタイプ。素早く加湿しながらも消費電力を抑え、衛生面にも優れています。
価格はやや高めですが、総合的な性能の高さから人気が集中しています。特にダイニチ工業やパナソニックなどの国内メーカーが高い評価を得ています。
ただ、どの方式にも一長一短がありますが、「スピード重視ならハイブリッド式」「省エネ重視なら気化式」「清潔さ重視ならスチーム式」が目安です。
設置場所や目的に応じて選ぶと失敗しません。
ポイント②:メンテナンス性を重視する
どんな加湿器も、使っていくうちにタンクやトレイ、フィルターに水アカやカビが発生します。
メンテナンスを怠ると、せっかくの加湿効果が逆効果になり、菌をまき散らす“雑菌拡散器”になりかねません。
お手入れが簡単な構造を選ぶ
最近の加湿器は、分解がしやすく丸洗いできるタイプが増えています。
また、タンクの口が広くて中まで手が入るものは清掃しやすく、においもつきにくいのが特徴です。
特にダイニチの加湿器は、番組「アメトーク 家電芸人」でも紹介されるほどお手入れ性が高く、「抗菌フラットトレイ」「カンタン取替えトレイカバー」など独自の清潔構造で高評価を得ています。
お手入れがしやすい加湿器を詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

使い捨て部品で清潔をキープ
近年は、フィルターやトレイを使い捨て式にすることで清潔さを維持するモデルも登場しています。汚れたら交換するだけなので、手洗いの手間がありません。
さらに、抗菌素材を使用している製品を選べば、雑菌の繁殖を抑え、より衛生的に使用できます。
給水のしやすさも見逃せない
意外と見落とされがちなのが「給水の手間」。タンクの持ち運びや水こぼれを防ぐため、最近では水道直結型の自動給水モデルが注目を集めています。
このタイプなら、タンクへの給水作業が不要で、24時間一定の湿度を保つことができます。
オフィスや広いリビングなどで特に重宝されています。
▶(リンク記事)→ もう給水に悩まない!水道直結型“自動給水加湿器”のメリットと注意点
ポイント③:静音性で快適さを保つ
加湿器を選ぶ上で見落とされがちなのが「音の大きさ」。就寝中や仕事中に加湿器のファン音が気になってしまい、結局電源を切ってしまうケースは少なくありません。
騒音レベルの目安
静音性を重視する場合は、カタログに記載されている「運転音」を必ずチェックしましょう。
| 運転音の目安 | 使用環境の例 |
|---|---|
| 20dB以下 | 寝室・子ども部屋など静かな場所 |
| 30〜35dB | リビング・オフィス |
| 40dB以上 | 広いリビングや吹き抜け空間 |
多くのハイブリッド式では、「おやすみモード」「静音モード」を搭載しており、夜間でも気にならないよう20dB台に抑えられています。
また、気化式加湿器は基本的に静音性が高く、図書館レベルの静かさで稼働するモデルもあります。
静かさと清潔さを両立するなら
超音波式は静かですが、手入れを怠ると雑菌のリスクが高くなります。そのため、「静音性+衛生面のバランス」で考えるなら、ハイブリッド式や自動給水型が最も理想的です。
最近では27dB以下で稼働するJunkuu(潤空)など、静音性に優れた高性能モデルも登場しています。
静かに、そして清潔に保ちたい方は、このようなモデルを選ぶと良いでしょう。
まとめ:3つのポイントを押さえれば失敗しない
加湿器選びでは、見た目や価格だけで決めるのは危険です。長く快適に使うためには、以下の3つの視点が欠かせません。
- 方式:スチーム・気化・超音波・ハイブリッドの特徴を理解して選ぶ
- メンテナンス:掃除のしやすさや部品交換のしやすさを重視する
- 静音性:寝室で使うなら運転音20〜30dB台のモデルを選ぶ
特に、掃除のしやすさや給水の手軽さを軽視すると、「面倒で使わなくなった」という失敗につながりやすいので注意が必要です。
加湿器は、一度購入すれば数年単位で使う家電です。
日々の暮らしにストレスを感じない構造・音・清潔性を兼ね備えたモデルを選び、この冬は快適で潤いのある空間を手に入れましょう。

