はじめに 法多山団子とは
法多山団子は、静岡県袋井市にある法多山尊永寺(はったさんそんえいじ)の名物として古くから親しまれている団子です。参拝客のお土産や厄除けの縁起物として人気があり、独特の形状と歴史的背景を持っています。
法多山の歴史と団子の由来
法多山尊永寺は、725年に聖武天皇の勅命により行基菩薩によって開創されたと伝えられる古刹です。厄除けの霊験あらたかな寺として、多くの人々の信仰を集めてきました。
法多山団子の起源については諸説ありますが、江戸時代に門前に住む八左エ門という人物が、観世音菩薩への供物として考案したのが始まりという説が有力です。
その後、将軍家より「くし団子」の名を賜り、参拝客に広まったとされています。
厄除け団子と呼ばれる理由
法多山は厄除けのご利益で知られており、そこで売られる団子も自然と「厄除け団子」と呼ばれるようになりました。
参拝することで厄を払い、団子を食べることでさらに厄除けのご利益があると信じられています。
また、法多山で販売されていることから「法多山厄除け団子」と呼ばれることもあります。
独特な形状と意味
法多山団子の最大の特徴は、小ぶりな団子が5つ串に刺さっている独特の形状です。
この5つの団子は、それぞれ人の体(頭・首・胴体・手・足)を表しているとされ、この団子を食べることで全身の厄除けになると伝えられています。
また、串に刺すことで、厄を串刺しにするという意味合いもあると言われています。
このように、法多山団子は単なるお菓子ではなく、法多山の歴史や信仰と深く結びついた縁起物なのです。
法多山団子の種類と特徴
法多山では、定番の厄除け団子をはじめ、季節ごとの限定団子など、様々な種類の団子を楽しむことができます。
それぞれに特徴があり、参拝の楽しみの一つとなっています。
定番の厄除け団子
法多山で最もポピュラーなのが、この厄除け団子です。
小ぶりな団子が5つ串に刺さった独特の形状をしており、前述の通り、身体の各部を表しているとされ、厄除けのご利益があるとされています。
素朴な味わいで、老若男女問わず親しまれています。お土産としても定番です。
季節限定の団子(みたらし団子、抹茶団子など)
法多山では、季節ごとに趣向を凝らした限定団子も販売されます。
茶だんご
毎月一度の「功徳日」だけに限定販売される「茶だんご」です。袋井でつくられたお茶を練り込んでいます。
さくらだんご
桜の開花期間だけに発売される「さくらだんご」。ほんのりピンク色をした「さくらだんご」には、桜の香りがふんわりと、遠州の春を祝う、この時期だけの小さな風物詩です。
栗だんご
紅葉の時期にだけ発売される「栗だんご」。ホクホクした栗が餡にも餅にもたっぷり入った、秋の豊かさを感じるおだんごです。
みたらしだんご
紅葉の時期にだけ発売される「みたらしだんご」。甘辛い醤油だれがたっぷりと乗ったおだんごです。
これらの季節限定団子は、その時期にしか味わえない特別な味として、参拝客に大変人気があります。
法多山を訪れた際は、定番の厄除け団子はもちろん、季節限定の団子もぜひ味わってみてください。
それぞれの団子が持つ個性的な味わいと、法多山の歴史や文化を感じることができるでしょう。
通販で法多山団子を購入する方法
現状、法多山団子はオンラインショップや他の通販サイトを通じて購入することはできません。
これは、団子が非常にデリケートな生菓子であり、賞味期限が短いため、品質保持が難しいことが理由として挙げられます。
特に夏季は当日中の消費が推奨され、冬季でも翌日までの消費が目安となっています。
そのため、法多山団子を入手するには、以下の方法に限られます。
法多山境内のだんご茶屋で購入する
法多山を訪れた際に、境内のだんご茶屋で購入するのが最も確実な方法です。できたて熱々の団子をその場で味わうこともできます。
法多山周辺の店舗で購入する
法多山周辺のお土産店などで、法多山団子を取り扱っている場合があります。ただし、必ずしも全ての店舗で販売されているわけではないため、事前に確認することをおすすめします。
お土産としていただく
法多山を訪れた方からお土産としていただくのも、法多山団子を味わう方法の一つです。
注文方法、支払い方法、送料について
上記のとおり、通販は行われていないため、注文方法、支払い方法、送料という概念は存在しません。店頭で購入する場合の情報は以下の通りです。
購入場所
法多山境内のだんご茶屋、または周辺のお土産店
支払い方法
基本的には現金のみとなります。店舗によっては電子マネーやクレジットカードが利用できる場合もありますが、基本は現金を用意しておくと安心です。
価格
6カサ入り一箱700円、12カサ入り一箱1400円です。
営業時間
だんご茶屋の営業時間は午前8時~午後5時です。ただし、売り切れ次第終了となる場合もありますので、早めの時間帯に訪れることをおすすめします。
多山団子は、その製法と品質保持の観点から、現状通販での販売は行われていません。
法多山を訪れた際には、ぜひ境内のだんご茶屋で、できたて熱々の厄除け団子を味わってみてください。それが、法多山団子を最も美味しく、そして確実に手に入れる方法です。
法多山団子に関するよくある質問
法多山団子について、お客様からよくいただく質問をまとめました。
実店舗情報(法多山へのアクセス)
法多山へのアクセス方法は以下の通りです。
所在地
静岡県袋井市村松1番地
電車
JR東海道本線「袋井駅」または「愛野駅」からバスまたはタクシーをご利用ください。
バス
袋井駅から秋葉バス「法多山」行きに乗車し、終点で下車してください。愛野駅からはタクシーが便利です。
車
東名高速道路「袋井IC」から約10分です。
駐車場
法多山周辺には有料駐車場がいくつかあります。混雑時は満車になる場合もありますので、時間に余裕を持ってお越しください。駐車料金は時期や混雑状況によって変動します。
だんご茶屋・製造所の情報
だんご茶屋
法多山境内に2箇所あります。営業時間は午前8時~午後5時(店内飲食は16時30分まで)です。
法多山名物だんご企業組合製造所
境内に立ち入らなくても購入できます。営業時間は午前8時30分~午後5時です。
法多山団子は、アレルギーをお持ちの方もいらっしゃるため、原材料に注意が必要です。賞味期限にはご注意ください。
法多山へのアクセスは、電車、バス、車など様々な方法があります。法多山を訪れた際は、ぜひ境内のだんご茶屋で、または製造所でお土産として法多山団子をお求めください。
まとめ
法多山団子は、単なるお菓子ではなく、法多山の歴史と文化、そして人々の信仰が詰まった特別な食べ物です。
その魅力は、素朴ながらも飽きのこない味わい、独特の形状に込められた意味、そして厄除けのご利益という、多角的な要素によって形作られています。
法多山団子は、江戸時代から続く伝統の製法で作られ、長きにわたり多くの人々に愛されてきた、歴史と伝統ある銘菓です。
厄除けで有名な法多山の霊場で売られることから、厄除けのご利益があると信じられており、5つの団子が串に刺さった独特の形状は、身体の各部を表し、全身の厄除けを意味するとされています。
米粉と砂糖、醤油というシンプルな材料で作られた素朴な味わいは、飽きのこない優しい味が特徴で、定番の厄除け団子に加え、季節ごとに様々な味が楽しめるのも魅力の一つです。
法多山団子は、現地で購入し、清らかな空気の中でいただくのが格別です。厄除けの霊場として有名な法多山への参拝と合わせて団子をいただくことで、より一層のご利益を期待できます。
また、法多山は自然豊かな場所にあり、四季折々の美しい景色を楽しむことができ、特に桜や紅葉の時期はおすすめです。
周辺には歴史的な建造物や自然豊かな散策コースなど、見どころもたくさんあります。
現代社会では多くのものがインターネットを通じて手軽に購入できますが、法多山団子はあえて通販を行っていません。
それは、品質保持のためだけでなく、現地を訪れるという体験を通して、法多山の歴史や文化、そして自然を感じてほしいという思いがあるからかもしれません。
法多山を訪れ、参拝し、境内でいただく法多山団子は、単なるお土産以上の価値があると言えるでしょう。
ぜひ、法多山を訪れて、その魅力を体感してみてください。