「どうしたの?」と聞いても黙ってしまう、怒ったり泣いたりして気持ちを説明できない。そんな子どもが、自分の気持ちに近い絵や言葉を選ぶ手助けになるのが感情カードです。
感情カードは、子どもを分析したり、正しい答えを選ばせたりする道具ではありません。「今は悲しい」「悔しかった」など、言葉にしにくい気持ちを親子で確認するために使います。
この記事では、子ども向け感情カード3商品、年齢や発達に合った選び方、家庭での基本的な使い方を紹介します。
子どもの気持ちを知る手助けになる感情カード
幼い子どもは、泣く、怒る、物を投げるといった行動で気持ちを表すことがあります。本人も「なぜ怒っているのか」をうまく説明できない場合があります。
表情の絵や感情を表す言葉が書かれたカードがあれば、話す代わりに指差したり、親と一緒に候補を比べたりできます。
カードを選べたら、「悲しかったんだね」と気持ちを確認します。すぐに原因や解決策を聞き出そうとせず、選んだ気持ちを受け止めることから始めましょう。
感情カードは診断や心理検査の代わりにはなりません。強い不安や生活上の困りごとが続く場合は、カードだけで解決しようとせず、学校や地域の相談先、医療機関などへ相談してください。
子ども向け感情カードおすすめ3選
| 商品 | 特徴 | 向いている使い方 |
|---|---|---|
| ハルのきもちいろいろカード | 13枚の表情カード | 少ない種類から始めたい |
| 表情カード | 45種類、裏面に感情の言葉 | 表情と言葉を結び付けたい |
| こころトランプ | 52枚で会話やゲームに使える | 気持ちを詳しく話したい |
おすすめ①|ハルのきもちいろいろカード
「ハルのきもちいろいろカード」は、13枚の表情から気持ちを選べるカードです。種類が多すぎると迷う子どもや、感情カードを初めて使う家庭に向いています。
家庭、学校、相談の場などで使え、気持ちを伝えることが苦手な人のコミュニケーションを助ける目的で作られています。
最初は全カードを並べず、うれしい、悲しい、怒っているなど数枚から始めても構いません。使い方や内容はぷるすあるはの解説ページで確認できます。

おすすめ②|教育評価研究所「表情カード」
45種類の表情を収め、表面には顔、裏面には表情と感情を表す言葉が記載されたカードです。
45枚を一度に見せると迷う場合は、親が3〜5枚を選んで並べましょう。枚数、サイズ、内容物は教育評価研究所の商品ページで確認できます。
おすすめ③|ここケット「こころトランプ」
臨床心理士・公認心理師が考案した、52枚のカードを使う心理教育カードゲームです。自分の気持ちや体験をカードから連想して話す遊び方が用意されています。
一つの感情を指差す段階より、遊びながら気持ちを詳しく言葉にしたい子どもや、家族で互いの感じ方を知りたい場合に向いています。
心理テストのように子どもを分析したり、深い話を無理に聞き出したりする目的では使いません。特徴と遊び方はここケット公式ページで確認できます。
子ども向け感情カードの選び方
子どもが迷わず選べることを優先し、イラスト、感情数、言葉、家庭での扱いやすさを確認します。
イラストが分かりやすいもの
同じ「悲しい」でも絵の受け取り方は人によって違います。親が正解を教えるのではなく、「この顔はどう見える?」と子どもの感じ方を聞きましょう。
子どもの年齢に合った感情数を選ぶ
初めは、うれしい、悲しい、怒っている、怖いなど、少ない種類から始めます。選ぶことに慣れたら、悔しい、不安、寂しい、恥ずかしいなどを加えます。
多くのカードが入った商品でも、全部を並べる必要はありません。今理解しやすい3〜5枚を親が選び、子どもの言葉が増えたら少しずつ広げます。
感情を表す言葉が分かりやすいもの
家庭で普段使う言葉が書かれているカードを選びます。難しい感情語が多い場合は、親が「胸がドキドキする感じ」「うまくできなくて悔しい感じ」と身近な言葉で補います。
文字をまだ読めない子でも、親が読み上げれば使えます。絵だけで選んだ後に言葉を添えると、気持ちと表現を結び付けやすくなります。
家庭で使いやすいものを選ぶ
日常で使うなら、子どもが見える場所に数枚だけ置き、残りはケースへ入れる方法があります。すぐ取り出せることも、続けやすさにつながります。
感情カードを子育てに取り入れるメリット
感情カードを使うと、子どもは話すこと以外の方法で気持ちを示せます。親も行動だけを見て「わがまま」「怒りっぽい」と決めつけず、背景を尋ねるきっかけを作れます。
- 自分の気持ちに気づくきっかけになる
- 感情を表す言葉を覚えやすくなる
- 話せないときも指差しで示せる
- 親子で気持ちの違いを確認できる
- 落ち着いた後の振り返りに使える
カードを選べなかった日があっても失敗ではありません。言葉や絵を見た経験を重ねることから始めましょう。
感情カードの基本的な使い方
子どもが落ち着いている時間に、少ない枚数を並べます。「今日のおやつを食べたときはどんな気持ちだった?」など、答えやすい出来事から始めます。
親も自分のカードを選び、「一緒に遊べてうれしかった」と見本を見せる方法があります。感情には正解や不正解がないことを、日常の会話で伝えましょう。
子どもが怒っているときの感情カードの使い方
大声で泣く、物を投げるなど感情が高ぶっている最中は、カードを無理に選ばせません。まず危険な物を離し、安全な場所で落ち着く時間を作ります。
少し話せる状態になったら、「怒っていた?悲しかった?」と2〜3枚を見せます。選んだ後は、「怒っていたんだね」と受け止めます。
気持ちを認めることと、危険な行動を認めることは別です。「怒っていたんだね。でも、物は投げないよ。次は『貸して』と言おう」と、感情と行動を分けて伝えます。
子どもが感情カードを選ばないときは?
選ばない子へ答えを迫らず、次の方法を試します。
- 並べるカードを2〜3枚に減らす
- 親が自分の気持ちを選んで見せる
- 絵本や登場人物の気持ちを選ぶ
- その場ではやめて、後で再び声をかける
- 指差しではなく、カードを渡す方法に変える
カードを使いたくない日もあります。「今は選びたくないんだね」と受け止め、会話、絵、身ぶりなど別の表し方も認めましょう。
感情カードは何歳から使える?
明確な開始年齢だけで決めるより、表情の違いへ興味を示す、絵を指差す、大人と二つの絵を見比べるといった様子を目安にします。
幼児は基本的な表情を少数から始め、親が言葉を添えます。小学生以降は感情の種類を増やし、出来事や体の感覚まで話す使い方ができます。
商品ごとに対象年齢や部品の大きさが異なります。購入前にメーカーの表示を確かめ、幼い子どもが使うときは親がそばで見守りましょう。
まとめ|子どもに合った感情カードを選ぼう
感情カードは、子どもが自分の気持ちを絵や言葉から選び、親へ伝えるための道具です。初めは分かりやすい表情と少ない感情数を選び、慣れてから種類を増やします。
子どもの気持ちを受け止める声かけを含む全体的な方法は、子育てで怒らない方法7選で紹介しています。


